起業に人脈は必要? 人脈ゼロでいけるパターンもある?
人脈やコネがなくても起業自体は可能です。 ただし多くの場合、いずれは人脈がないと困る場面は出てきます。人脈なしでカバーできる領域とそうでない領域の整理から、ゼロからの人脈の作り方、やりがちな失敗パターンまで紹介します。
人脈ゼロで起業しても大丈夫?基本の考え方

人脈がなくても起業自体は可能ですが、事業を続けていくなかで人脈がないと困る場面はいずれ出てきます。どこまでが人脈なしでカバーできて、どこからは人脈があったほうがいいのか、主な業務別にわかりやすく整理します。
人脈なしでカバーできること・人脈があると有利なこと
| 人脈なしでもカバーできる | 人脈があると有利 | |
|---|---|---|
| 情報収集 | 自治体の創業窓口やオンライン教材で基本知識は得られる | 業界の最新動向やネットに出ない実務ノウハウは、知人経由のほうが早い |
| 専門家探し | マッチングサービスや自治体の紹介制度で相談先は見つかる | 実績を知っている人から紹介してもらえると、ミスマッチが起きにくい |
| 集客・営業 | ビジネスマッチングサービスやクラウドソーシングで案件を獲得できる | 紹介経由の案件は信頼がベースにあるぶん、受注につながりやすい |
| 資金調達 | 公庫の創業融資やクラウドファンディングで資金を集められる | 投資家や金融機関とつながりがあると選択肢が広がる |
| 精神的な支え | 創業支援の相談窓口やメンタリング制度を活用できる | 同じ立場で腹を割って話せる相手がいると、孤独感が大きく和らぐ |
公的制度やマッチングサービスを使うことで、開業に必要な基本的な準備は人脈なしでも多少はカバーできます。ただし、人脈があると情報の質やスピード、選択肢の幅に差が出やすくなります。
人脈なしでカバーする方法(主な代替例)
| できること | かかるコスト | |
|---|---|---|
| スポットの専門家依頼 | 税務・法務の個別相談 | 1回数万円。相性が合うかは頼んでみないとわからない |
| Web広告 | 人脈に頼らない集客 | 月10万円〜。運用を覚える時間と試行錯誤も必要 |
| 有料コミュニティ | 情報交換や仲間づくり | 月額数万円。自分に合う場を見つけるまでに時間がかかる |
| クラウドソーシング | 実務パートナーの確保 | 1件数万〜数十万円。相手の実力を見極める手間もかかる |
人脈なしで済ませるには、どの手段もお金がかかりますし、相手選びにも手間暇がかかります。一方、人脈が広ければ相談先に困ることは少なく、費用も比較的抑えやすくなります。人脈なしでも起業できるのは事実ですが、とくに一人で起業するなら、人脈があるに越したことはありません。
起業家がゼロから人脈を作る4つの方法

人脈づくりにはいくつか方法がありますが、費用と手応えのバランスでいえば交流会が最も効率がいいです。 数千円で起業家や経営者と直接話せるので、1回の参加でも具体的なつながりが生まれやすいです。
| 費用の目安 | 手軽さ | 出会いやすい相手 | |
|---|---|---|---|
| 交流会・イベント | 1回数千円 | ◎ | 起業家・経営者・士業 |
| SNS・オンライン | 無料〜月額数千円 | ◎ | 業種を問わず幅広い層 |
| 知人からの紹介 | 無料 | △ | 紹介者の人脈次第 |
| 公的サービス | 無料〜少額 | ○ | 同地域の創業者・専門家 |
ちなみに、厳密にいうと無料の交流会も存在はしますが、中には参加者の質がまちまちだったり、営業目的の勧誘が多かったりすることも少なくありません。多少の費用がかかっても「参加者の条件」や「迷惑な勧誘行為の禁止」を明示している交流会を選ぶのがポイントです。
交流会やイベントで人脈をつくる
**起業家や経営者が集まる交流会は、短時間で複数の相手と接点を持てるのが強みです。**参加者がみなつながりを求めて来ているので、初対面でも声をかけやすいのが特徴です。交流会は大きく「異業種交流会」と「参加者限定の交流会」の2タイプに分かれます。
| 異業種交流会 | 参加者限定の交流会 | |
|---|---|---|
| 参加者 | 業種・立場を問わず幅広い | 経営者、フリーランスなど条件が共通 |
| 強み | 異なる視点やアイデアに触れやすい | 共通の悩みや課題を深く共有できる |
| 向いている人 | まず幅広い接点がほしい人 | 同じ立場の相手とじっくり話したい人 |
起業家には、同じ立場の相手と深い話がしやすい「参加者限定の交流会」がおすすめです。Doomoでは東京・大阪を中心に、異業種交流会から参加者限定の交流会まで幅広く開催しています。一人で来る方がほとんどなので、初めてでも浮くことはありません。
| 交流会 | 特徴 |
|---|---|
| ビジネス交流会 (異業種交流会) |
業種不問の立席式。幅広い層と名刺交換できる |
| フリーランス交流会 | 個人事業主・自営業者限定の着席式。起業の話がしやすい |
| 経営者交流会 | 経営者・役員が対象。ビジネスマッチングに強い |
| 若手経営者交流会 | 20代・30代の起業家が中心。同世代の経営者と接点を持てる |
| 新規事業の会 | 新規事業に取り組む人同士の交流会。立ち上げ期の情報交換に |
法人を立ち上げるなら経営者交流会、20代・30代なら若手経営者交流会、個人事業主として始めるならフリーランス交流会が向いています。初めて交流会に参加する方は、交流会のコツや当日の持ち物リストもあわせて確認しておくと安心です。
SNSやオンラインを活用する
X(旧Twitter)やLinkedInなどのSNSでは、相手の過去の投稿から、仕事内容や考え方などがある程度読み取れます。気になる人にはDMで直接声をかけることもできるので、いきなり対面で話しかけるよりハードルが低い場面もあります。
- X(旧Twitter):起業・ビジネス系の発信者が多く、投稿内容から相手の関心や実績が見えやすい
- LinkedIn:経歴やスキルが整理されているので、ビジネス上の接点を見つけやすい
- オンラインサロン・コミュニティ:起業家同士で情報交換や相談ができる場。月額制のものが多い
ただし、SNSで人脈を広げるには自分も発信し続ける必要があり、見てもらえる投稿を書くにはそれなりのスキルと手間がかかります。始めてすぐに反応が返ってくるものでもないので、思ったより成果が出るまでに時間がかかるのが実情です。
いまの知り合いから紹介の連鎖を起こす
独立にあたってビジネスの人脈がゼロでも、友人や前職の同僚、学生時代のつながりなどを頼るのも一つの手です。そうした関係からの紹介は、もともと信頼があるぶん、初対面でも話が進みやすいことがあります。打診する際は「どんな人とつながりたいか」を具体的に伝えておきましょう。
- 「Web制作ができるフリーランスを探している」
- 「同じ業種で先に起業した人の話を聞きたい」
このくらい具体的に言えると、相手も「あの人を紹介しよう」と思い浮かべやすくなります。漠然と「誰かいい人いない?」と聞くよりも、紹介につながる確率はぐっと高まります。
無料の公的サービスを人脈の入口にする
自治体や商工会議所が提供する創業支援サービスも、ネットワーキングの入口になりえます。費用がかからないものもあるので、情報収集を兼ねて参加してみるのがおすすめです。
- 商工会議所の創業セミナー:専門家の講義に加え、参加者同士の交流も生まれやすい
- 自治体のインキュベーション施設:入居者同士が日常的に顔を合わせるので関係が深まりやすい
- 創業支援拠点(TOKYO創業ステーションなど):無料の相談窓口やイベントが充実している
起業に必要な人脈とは? 主な5タイプを紹介

起業で必要になる人脈は、大きく5つに分かれます。事業のフェーズが進むにつれて頼る相手も移り変わっていくので、「いま何に困っているか」から逆算して、同じ立場の起業仲間を含め、優先度の高い相手から順に関係を作っていくのが近道です。
| 人脈の種類 | 主に期待する役割 |
|---|---|
| 同業・異業種の経営者 | 経営判断の壁打ち、情報交換 |
| 専門家 | 税務・法務・労務の相談先 |
| メンター・先輩起業家 | 経験に基づく助言、失敗の共有 |
| 見込み顧客・紹介者 | 売上に直結する関係 |
| 実務パートナー | 自分にないスキルの補完 |
フェーズごとの優先順位の考え方
最初から5タイプすべての人脈を揃えようとすると、人脈づくりそのものが目的化しがちで、かえって行き詰まることも少なくありません。まずは今の事業フェーズで切実に必要な相手に絞るのがコツです。
| 優先すべき相手 | 優先すべき理由 | |
|---|---|---|
| 起業準備〜直後 | 専門家(税務・法務)、メンター | 判断に迷う場面が多く、壁打ち相手がいるだけで進み方が変わる |
| 売上づくりの段階 | 見込み客・紹介者 | 交流会やSNSで「この人の仕事を紹介したい」と思ってもらえる関係が効いてくる |
| 事業拡大の段階 | 実務パートナー | 自分だけでは手が回らなくなる時期。知人経由の紹介やクリエイター向け交流会が接点になりやすい |
同業・異業種の経営者との関係は、どのフェーズでも支えになります。経営者同士でしか話せない悩みは多く、定期的に情報交換できる相手が何人かいると心強いでしょう。
人脈づくりの落とし穴 ‐ やりがちな4つの失敗
せっかく人脈をつくっても、やり方を間違えると関係が続かず、労力だけが消えていく恐れがあります。よくある4つの失敗を紹介するので、ぜひ押さえておきましょう。
- 交流会に何度も足を運んでいるのに、その後の関係に発展しない
- いつの間にか「人脈を広げること」自体が目的になっている
- 自分からお願いする場面ばかりで、対等な関係になっていない
- 連絡先を交換したきり何もせず、せっかくの出会いが自然消滅する
交流会に通っても、その後の関係に発展しない

交流会で何十枚も名刺を配ること自体は悪くありませんが、それだけで人脈が広がったと考えるのは早計です。名刺交換はあくまできっかけに過ぎず、そのあとに「またお話ししたい」と思える相手と連絡を取り合えるかどうかで差がつきます。
全員と深い関係を築こうとする必要はありません。一回の交流会で一人か二人、話が合った相手に絞って丁寧にやり取りを続けるほうが、結局は頼れるつながりに育ちます。
「人脈を広げること」自体が目的になっていないか

交流会やイベントに参加し続けていると、顔が広くなること自体に達成感を覚えてしまうことがあります。しかし、事業に結びつかない名刺がいくら増えても、売上や課題解決にはつながりません。
「いまの事業に必要なのはどんなつながりか」を定期的に振り返ると、参加するイベントの選び方も変わってきます。漠然と数を増やすより、目的を絞って人脈を選ぶほうが時間とお金を有効に使えます。
お願いばかりで、対等な関係になっていない

起業直後は「情報をもらう」「人を紹介してもらう」「相談に乗ってもらう」と、受け取る側に偏りがちです。長く関係を続けていくなら、自分からも何かを返す意識を持っておくと、対等な信頼関係が育ちやすくなります。
相手が関心を持ちそうな記事をシェアする、別の人を紹介するといった小さなことでも構わないので、相手に喜んでもらえるよう努めましょう。こうした行動を積み重ねることで、お互いにとって心地よい関係が育っていきます。
連絡先を交換したきり放置して、出会いが自然消滅する

連絡先を交換したのに、その後なにもしないまま何週間も過ぎてしまうのも、ありがちですが非常にもったいない失敗です。交流会で話した内容は、翌日にはお互いにぼんやりとしか覚えていないもの。だからこそ、当日か翌日のうちにお礼の連絡を入れておくことが大事です。
相手のSNS投稿にリアクションする、近況報告をこまめにする。こうした小さな接点を積み重ねることで、名刺交換だけの関係が「何かあったら声をかけよう」と思える関係に変わっていきます。
まとめ

起業に人脈は「必須」ではありません。ただし、事業が動き出してから「誰かに相談できていれば」と思う場面がいずれやってくると考えておきましょう。信頼できるつながりが数人いるだけで、情報の質もスピードも選択肢の幅も大きく変わってきます。
起業家が人脈をゼロからつくる方法・考え方
| 人脈形成の方法は一つに絞らなくてよい | 交流会・SNS・紹介・公的サービスから、自分に合った方法を地道に実行する |
|---|---|
| 「何に困っているか」から逆算する | 漠然と人脈を広げるのではなく、いまの事業フェーズで足りない人脈を見極める |
| フォローアップをしっかり行う | 名刺の枚数より、お礼や情報共有を通じて「また連絡したい」と思える関係を育てる |
人脈ゼロからの第一歩としては、起業家や経営者が集まる交流会を利用するのがもっともお手軽です。同じ悩みを抱える相手と話すだけで、前向きな気持ちになれることもあるでしょう。
Doomoではビジネス交流会をはじめ、フリーランス交流会や経営者交流会など、立場に合わせて参加できる場を用意しています。ぜひ一度、人脈形成の貴重な機会として活用してみてください。










































