不動産営業の人脈の作り方【6選】人脈づくりに必要なマインドとは?

不動産営業は、個人の信頼やつながりが業績を大きく左右する、属人性の高い仕事です。ビジネスチャンスにつながる「良い人脈」を築くための考え方や手法について解説します。自分の人脈に自信がない方も、これからもっと広げたいと考えている方も、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
不動産営業の成果につなげやすい人脈の広げ方【6選】
不動産業界で営業職をしている方向けに、人脈を広げる6つの方法を紹介します。仕事で成果を出すうえで、もっと人脈があったほうがいいかもと考えている方は要チェックです。以下で挙げているものは、手軽にアクションを起こしやすいものから順番に並べています。
- ビジネス交流会を活用する
- 勉強会やセミナーに参加する
- 士業とのつながりを広げる
- 建築業界とのつながりを広げる
- 既存顧客からの紹介を生み出す
- SNSやブログで情報発信する
方法① ビジネス交流会を活用して人脈を広げる ‐ 不動産交流会など
人脈を広げる一番お手軽で確実な方法は、各地で開催されているビジネス交流会に参加することです。いわゆる「異業種交流会」よりも、「不動産交流会」などと銘打ったビジネス交流会を選んだほうが、ミスマッチが起こりづらくスムーズに仕事の話ができます。
ビジネス交流会の参加者は、当然ながら、仕事のつながりを求めて来場する方ばかりです。お互いに目的が一致しているので、コミュニケーションに自信がない人でも問題なく人脈形成ができます。強引な営業をかけるのはご法度ですが、普通に仕事の話で盛り上がりながら人間関係を構築するなら、ビジネス交流会がベストな方法です。
方法② 不動産営業に関する勉強会やセミナーで人脈を広げる
業界内の勉強会やセミナーは、手軽に人脈を広げる手段です。当日のテーマが共通の話題となり、初対面でも自然な会話を始めやすいでしょう。
どんな人とつながりを持ちたいのか、目的を明確にして参加することが望ましいです。勉強会やセミナーのテーマに対して、どんな人達が参加するのか、事前に予測しながら目的を定めましょう。
方法③ 業務を通じて弁護士や税理士などの士業と人脈を広げる
士業(弁護士・税理士・司法書士など)は、不動産オーナーや経営者との関りが深いため、不動産業界と相性がよいです。とくに、税理士や司法書士は、業務上の付き合いからも、以下のような接点を持つことができます。士業と不動産業界はwin-winの関係性を構築しやすく、有益な情報交換もできます。
- 不動産オーナーの確定申告
- 不動産売買に伴う登記申請
- 相続や遺産分割による不動産売却
- 節税を目的とした不動産購入
業務の付き合い以外では、士業との接点を持つのはなかなか難しいです。一つの解決策として、先述した「方法① ビジネス交流会」を活用することも検討してみましょう。士業と不動産業を結ぶマッチングイベント(士業・不動産交流会)などに、積極的に参加するのがおすすめです。
方法④ 営業活動を通じて不動産・建築業界との人脈を広げる
建築業界では、ハウスメーカーや地域密着の工務店も、人脈を広げるメリットが大きいです。土地の仕入れに前向きな建築会社であれば、積極的に営業を行っても不自然ではありません。提案先が増えることで、地主側への営業活動もやりやすくなります。
方法⑤ 既存顧客から新たな人脈を生み出す ‐ 不動産営業として信頼を得る
満足度の高いサービスを提供することで、既存顧客から新規顧客の紹介につながることもあります。顧客からの紹介を直接的に引き出すのは現実的ではないですが、紹介が起こりやすい状況を整えることは十分に可能です。具体的には、以下の点を意識して営業活動を行いましょう。
- 契約後のアフターフォロー
- 定期的な連絡により信頼感を育てる
- クレーム対応には素早く真摯に向き合う
とくに重要なのは、契約後の対応です。不動産の賃貸・売買では、契約後の対応に不満を抱いてしまうお客様は少なくありません。たとえ問題が起きたとしても、クレーム対応をきっかけに、強い信頼関係を築くことがあります。
方法⑥ SNSやブログで不動産などの情報発信をして人脈を広げる
自らの活動や実績をSNSで発信することで、フォロワーやその他の閲覧ユーザーからの共感や信頼を得ることができます。フォロワーが一定数いれば、名刺に記載するのも効果的です。特にInstagramやX(旧Twitter)は拡散力が高いことで知られており、同業者や顧客と繋がるきっかけとしても使えます。
ただ、SNSの活用は一見お手軽な方法にも思えますが、成果を出すには一定のノウハウが必要ですし、不動産公正競争規約や景品表示法に抵触しないよう細心の注意が必要です。プライベートアカウントであっても、対応を誤ると会社にまで迷惑をかける恐れは十分あり得ます。
不動産営業における人脈の必要性・メリット
不動産営業における「人脈」とは、単に名刺交換をした知り合いではなく、信頼関係がある人のつながりを指します。人脈は、一人では得ることができない情報や価値観を得るきっかけとなり、以下のようなメリットがあります。
- ビジネスチャンスにつながる
- 自分のスキルアップにつながる
- 困ったときに助け合える
同業者との情報共有はもちろん、異なる業種や違う考え方を持つ人と交流することで、あらたなヒントを得ることができます。さらに、信頼関係を築くことで、お互いが助け合ったり、ビジネスチャンスにもつながります。
信頼は人脈から人脈を作り出す ‐ 不動産営業としての考え方
人脈は、信頼できる人同士をつなげたり、信頼できる人から紹介してもらうことで広がっていきます。信頼関係がなければ、人脈からあらたな人脈を作り出すことは困難です。
いま直接つながっている人だけを人脈と捉えるのでは、営業マンとしては少々もったいないです。その向こう側にいる「知り合いの知り合い」も潜在的な人脈として認識し、つながりを連鎖的に広げられるのがベストです。
豊かな人脈を築くには、上辺だけの付き合いをするのではなく、相手にとって自分がどんな存在になれるかを意識して、つながりを深めていく必要があります。
人脈を負担に感じる営業職はどうしたらよい?
環境や性格によって、人脈を負担に感じてしまう人もいます。たとえば、以下のような方です。
- そもそも人付き合いが苦手
- 家族との時間を大切にしたい
- プライベートな時間を確保したい
無理に付き合いを続けてストレスを感じてしまうと、本末転倒です。人脈を作るには、時間や費用もかかります。家庭のある方は、家族から一定の理解を得る必要性もあるでしょう。
人脈形成は、自分に合ったやり方で行うのがベストです。無理に取り繕って人脈を作ろうとしても、かえって信頼を損ねる結果にもなりかねません。まずは気軽にできることから始めるのがおすすめです。
不動産業界で人脈が営業成績に与えるリアルな影響
不動産営業の現場では、「紹介による契約」が売上の大きな割合を占めることもあります。信頼がある前提で話が進むため、クロージングまでのスピードも早くなる傾向があります。人脈を通じて成長することで、営業力が向上する点も大きなメリットです。
紹介は紹介を生み出す ‐ 人脈により営業成績がアップ
紹介されたお客様から信頼されると、そこで人脈が広がり、あらたな紹介を受けることもあります。さらに、お客様の満足度が高ければ、紹介者は次の機会にまた紹介してくれることもあります。
ただし、紹介だからと言って気を抜いてはいけません。紹介を受けたお客様は、不動産営業マンに対して期待値が高くなることもあります。期待を下回ると、紹介者や人脈に悪影響を与えることもあるので、誠実に向き合うことが大切です。
人脈づくりは営業力や提案力を向上させる
人脈づくりの過程で、多様な業種の方とコミュニケーションを取ることにより、さまざまな意見や考え方に触れることができます。自身が成長することで、提案や営業力が向上するため、結果として成果につながりやすくなります。
人脈づくりで大切な4つのマインドとは?
人脈を築くために、意識しておくべき4つのポイントを解説します。
- 目的を明確にする
- 相手側の利益を考える
- 長期的に付き合える関係性を築く
- 自身のスキルアップも怠らない
ポイント① 目的を明確にする
目的が曖昧だと、成果が出ずに「人脈疲れ」に陥ることもあります。人脈づくりには、以下のような目的があります。
- 業界の知識を深めたい
- 人として成長したい
- 同じ志を持つ仲間を作りたい
- アドバイスが欲しい
- ビジネスの窓口を広げたい
はじめは量よりも質を重視して、信頼関係を深めることが大切です。
ポイント② 相手側の利益を考える
自分の利益だけを優先する考えでは、人脈は成り立ちません。これまでの経験やスキルを活かして、相手側にどんな貢献ができるのか考えましょう。こちら側から、メリットを与える意識が大切です。
ポイント③ 長期的に付き合える関係性を築く
目先の利益ばかりに意識が向くと、長い付き合いはできません。お互いの価値観や本質を理解するには時間がかかります。定期的に連絡を取り合い、助け合う関係性を築くことで、強い信頼関係が生まれるのです。
ポイント④ 自身のスキルアップも怠らない
相手側のサポートや自身の価値を提供するには、常に自身が成長を続ける必要があります。スキルアップを怠ると、与えられるだけの関係性となり、人脈が崩れることも考えられます。
まとめ ‐ 不動産営業におすすめの人脈の広げ方
不動産営業が人脈を広げるには、以下6つの方法がおすすめです。良い人脈を形成できれば、仕事を円滑に進めたり、新たな案件を獲得したりするのに役立ちます。
- ビジネス交流会を活用する
- 勉強会やセミナーに参加する
- 士業とのつながりを広げる
- 建築業界とのつながりを広げる
- 既存顧客からの紹介を生み出す
- SNSやブログで情報発信する
上記の6つのなかでも、一番お手軽で確実に人脈を広げられるのが「① ビジネス交流会」への参加です。人脈づくりが苦手な人でも、交流会なら話題に困ることはありませんし、同業者が集まる「不動産交流会」であれば気兼ねなく仕事の話で盛り上がれます。
不動産営業が人脈を活かすために必要な3つの基礎力
人脈は、不動産営業マンにとって、多くのビジネスチャンスを生み出してくれます。単純にネットワークを広げるのではなく、一人ひとりとの関係性を大切にして、信頼関係を築くことが大切です。
しかし、人脈は営業力の一部であり、全てではありません。以下の基本的な力が伴ってこそ、人脈が活きてきます。
- 営業としての信頼性
- 誠実な対応
- 提案力
自分の価値を磨き、信頼される営業マンとしての軸を築くことが最も重要です。その延長に人脈形成があります。「この人なら任せたい」と思ってもらえる存在を目指しながら、信頼関係を築いていきましょう。